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計算の流れ
半陰解法
計算は、タイムステップごとに半陰解法で計算されます。 現時刻のタイムステップをk,次の時刻のタイムステップをk+1とすると支配方程式の各項は、次式となります。
上記の様に各項を陽的部分、陰的部分に分けて計算を行います。 計算の流れとしては、まず、陽的部分の計算を行い、その値を用いて陰的部分の計算を行います。 ここで、各粒子の速度、位置を次の様に定義します。
タイムステップkの速度・位置
陽的計算が終わった時点での速度・位置
タイムステップk+1の速度・位置
陽的部分の計算
陽解法で解く項には、粘性項、重力項があります。
陰的部分の計算
次に陰解法で解く部分を説明します。
陽解法で解いた項は、
陰解法で解く項は、
になります。陰解法で解く項には、圧力項があります。圧縮性流れの質量収支式より
左辺第2項の密度r[kg/m3]を一定値で近似すると
流体の密度と粒子数密度は比例していることから
従って、修正量(')について解き、時間について離散化すると
となります。ここで、運動量収支式から速度の修正量は
となるので、勾配をとると
となります。従って、
となり
が得られます。右辺は既知です。左辺は次式で表されます。
従って、連立方程式を解くことにより、k+1における圧力が計算されます。 計算された圧力から、次式より速度の修正量が計算されます。
ここで、圧力の勾配モデルは数値安定性のため、次式を使用します。
これで、タイムステップk+1の速度が計算されました。
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